2012/11/3 (Sat) at 5:44 am

映画|マッキー|Eega (Naan Ee)

ブッ殺された気の毒男がハエの姿で復活してくるインドのお笑い映画。スディープNaniサマンサ・ルース・プラブ。監督S・S・ラージャマウリJ.V.V. Sathyanarayana。2012年。

マッキー / Eega (Naan Ee) DVDDVD画像

スディープさん(スディープ)は大金持ちの実業家である。仕事も女もイケイケ。彼が「欲しい!」と思ったら、それがなんであれ、次の瞬間には彼の手の上に載っている。毎日ごちそうを食べて、大きな家に住んで、王様みたいにいばっています。

そんな男が純情カワイコちゃんのビンドゥさん(サマンサ・ルース・プラブ)にひとめ惚れをする。彼女がボランティア事業に精を出していると知るや、ヒョイと接近し「あなたの崇高な活動をお助けいたしましょう」なんつって、大金の小切手を渡す。「まぁ、こんなによろしいんですの?」と驚く彼女に金持ちスマイルを見せ、ランチに誘う。きまったぜ。

いつもならこれでイチコロなんだが、どうも今回は思うように進まない。はて、面妖な。おれに惚れない女がいないわけがないではないか。イラッ。

じつは、彼女には、熱烈ラブコールをし続けている男がいて、こちらは貧乏男のナニさん(Nani)という。彼は、2年のあいだ、どんなに冷たくされようが一歩も引かず、雨の日も風の日も彼女の前に現れ、愛の言葉を叫び続けてきた。

気のない相手からこんなアタックをされたらさぞ迷惑だろうと思うのだが、彼女の方は「バカね、うふん」とかいってまんざらでもない様子。かといって彼を受け入れもしない。ずっとシカトし続けている。女心は複雑ですな。この男は地球が滅んでも愛のダンスを踊り続けるのであろう。

この男がチョロチョロ出てきて、金持ち男のデートを邪魔するのである。スディープさんはキーッと悔しがる。なにしろプライドが高い彼のことだから、こんな虫ケラ男に恋路を邪魔されたとあっては男のめんぼく丸つぶれ。怒った彼はナニをブッ殺す。しめしめ、邪魔者はいなくなったぞ。

ところが、恋する男、ナニはハエの姿でこの世に復活ジャジャーン!

自分を殺した男に復讐するため、愛する女を守るため、ブワーンと飛んで舞い戻ってくる。クローネンバーグも思いつかなかった、愛のハエハエ復活物語であります。

トレイラー動画

Naan Ee (Eega) (2012) trailer

邦題『マッキー』

追記。この映画は邦題『マッキー』にて、2013年10月26日、劇場公開予定だそうです↓

感想

すっごーーーーい。

おもしろーい。

なにしろハエですからね、キングコブラか、サソリか、せめてスズメバチくらいならいいでしょうが、ハエってのが辛いところです。毒針一本あるわけでなし、丸めた新聞紙でバシッとやられたらオダブツなんですよ。

虫ケラのようにブッ殺された男が虫ケラとして復活するなんて気の毒な話ですなあ。これじゃ復讐どころかクソにまみれて野たれ死にではないか。と思ったら、意外や意外、小さな体でブワーンと飛び回り、事故を起こすわ、火事を起こすわ、あの手この手で金持ち男をいぢめ続けるの。凝った趣向が盛りだくさんで、すごくおもしろいです。

余裕をカマしていた金持ち男はヘロヘロになる。キンチョールを片手にうわごとをしゃべり、その姿は乱心するお殿様になっちまって(中川信夫風)、狂死寸前に追い込まれるが、敵もさるもの、あと一歩のところで復活してくる。部下にハエ叩きを持たせ、文字通り、虫の這い出る隙間もないほどのセキュリティを固めるんだが、ハエさんはその間隙を突いて侵入する。まさに男同士の意地のぶつかりあいですな。

しかし、悲しいかな、ついにハエさんは万策尽きてしまう。満身創痍。もはやこれまで。くそぉおおお。と思ったら、最後の最後でドッカーン!すばらしい玉砕攻撃!

なにしろ、彼は、2年ものあいだ、ひたすらに愛の告白をし続けた男です。比類なき粘り強さと楽天的な性格が彼の武器です。惚れた女に無視され続けた挙げ句に、やっと初めてメールをもらったら、それは空メールだった。という局面において、彼はこんな解釈をするのです↓

Nani: Blank messsage is as powerful as blank cheque. You can fill any amount there and imagine anything here.

「空メールてのは白紙の小切手と同じくらいの価値がある。無限の想像力をふくらませて、ここに文字を埋めればいいのさ。ヒャッホー!」

間違えて返信を押しちゃったのかな、なんて夢にも思わないのです。こんな彼だからこそ、本懐を遂げることができたのでしょう。

泥棒さんのコントの場面がすごくおもしろかった。あれがエンディングに通じているというのもいいですなあ。

私はこの手の先端的なVFXのヤツを観ると「映像技術はすごいけど、どこか物足りない」的な不充足感を覚えることが多いんですが、『マッキー (2012)』の場合は、闘うハエさんを応援し、感情移入することができたからよかったです。

インド版DVDが出てます

インド版てのは売ってるところが少ないんだが、私はeBayで買いました。eBayで検索すると出てくるよ。2枚組Editionもあって、そちらはメイキングが入っているそうなんだが、私は普通のヤツを買った。英語字幕つきです。オマケはインド映画らしく音楽クリップが2本入っていました。

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原題: Eega
別題: Eecha
Makkhi
Naan Ee
Муха
邦題(カタカナ): 『マッキー』
制作年: 2012年
制作国: インド
公開日: 2012年7月5日 (アメリカ)
2012年7月6日 (オーストラリア)
2012年7月6日 (カナダ)
2012年7月6日 (イギリス)
2012年7月6日 (インド)
2012年7月7日 (ドイツ)
2012年10月12日 (インド) (Hindi version)
2012年11月9日 (フランス) (Festival International de Science Fiction de Nantes)
2013年7月13日 (スペイン) (Asian Summer Film Festival)
2013年9月16日 (日本) (Old Town Taito International Comedy Film Festival)
2013年9月20日 (アメリカ) (Austin Fantastic Fest)
2013年9月29日 (カナダ) (Dark Bridges Film Festival)
2013年9月29日 (カナダ) (Saskatoon Fantastic Film Festival)
2013年10月18日 (カナダ) (Toronto After Dark Film Festival)
2013年10月26日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: Eega
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
アートディレクション
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup

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