PV7,267

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|MOTHERS マザーズ|The Clinic』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ネタバレ結末

少しづつ謎が明かされていくのであるが、まとめるとこうである。

拉致されたのは6人の妊婦たちだった。だから、ベスさんを含む4名以外に、あとふたり同じような女たちが廃墟の中をうろついている。

わるもんは6人の妊婦を拉致し、帝王切開手術をやり、6人の赤ちゃんを奪った。さらに妊婦の腹の中に色つきの小さなタグを入れて、傷口を縫合した。

映画の中盤で、女たちは6人の赤ちゃんを発見する。赤ちゃんを助けたいと思うんだが、どれが自分の子供なんだかわからなくて、困る。赤ん坊はみんな同じに見えるから。

と思ったら、赤ちゃんには色つきのタグがついていることに気づく。これがつまりわるもんの策略で、女たちが自分の子供を選ぶためには、自分の腹の中にあるタグの色を知らなけれならないのであった。

女たちはここに至るまでにいろんなピンチを経て、断片的な情報をつなぎ合わせて、やっとそのルールを理解する。

彼女たちが自分のタグの色を知るためには、ふたつのやり方がある。ひとつは自分の腹を切ってタグを取り出す。もうひとつは、他の5人の腹を切って、彼らのタグの色を知る。そうすれば、消去法で自分の色がわかる。

つまり、母親の愛情につけこんだ陰湿ルールのゲームなんですね。コレを知った女たちはすったもんだのサバイバルをやる。ベスさんは生き残る。やったぜ。と思ったら、赤ちゃんはいなくなってしまう。

やっとこさ、わるもんの親玉である冷血ババアが登場。

ここは世にも非道なアングラの養子縁組エージェンシーで、サバイバル能力の高いママの血筋を受け継いだ赤ちゃんを売るのが商売なのであった。

強い子、売ります。

という看板は出てないが、そういう意味のところだったんですね。強い子認定するために、ママたちにこんなゲームをやらせたということです。

真相を知ったベスは殺されかけるが、ドタバタアクションの末に冷血ババアをやっつける。が、死に際のババアの台詞から、ベスさんもまたこの養子縁組エージェンシーを通じて売り買いされた子供だったと知らされる。彼女はがびーんと驚く。

彼女は無事に救出されたのであるが、ところで、愛するカレシのキャメロンさんは何をやっていたかというと、彼はベスの行方を探してすったもんだした挙げ句、砂漠でどどーんと事故って死亡していました。救出されたベスは、愛する男の形見である財布を警官に渡されて悲しむ。

エピローグ。

ベスが赤ちゃんを連れてお墓参り。そこは彼女の本当のママのお墓である。ベスを産んだ母親もベスと同じように拉致されて、同じ目に遭って死んだ女性なのですね。彼女はその点に心を痛めてお墓参りにやってきたんだが、お墓に新しいお花が差してあることに気づいて、いったいだれが!と思ったら、どうやらそれはベスの本当のパパだったらしいよ。

という余韻を残して終了。

感想再び

「DNA鑑定が一般的になる以前のお話」という前提はこういう意味だったんですね。DNA鑑定ができれば、タグの色を確認するなんかやらなくても、自分の子供であることはわかるわけですから。

映画の趣旨はわかったんですが、このゲームでママが勝ち残ることが「強い子である」と認定する根拠になるのであるか?という点が私にはぴんときませんでした。母親の母性愛につけ込んだ陰湿ルールというのを先に思いついて、養子縁組どーこーてのは強引にあとからくっつけた感がある。その点がマイナスです。

最後に登場する冷血ババアは『マーターズ (2008)』のマドモアゼル風だったです。アレ系の、「金持ちが貧乏人をムシケラ扱いしてヒデー目に遭わせる」系の映画ですが、全体的にヌルい印象。

妊婦系のホラーはいまいち振り切れないヤツが多い気がするなあ。

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