PV12,006

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|ムカデ人間|The Human Centipede (First Sequence)』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ネタバレあらすじ

手術直前のドタンバ。リンジーちゃん(アシュリー・C・ウィリアムズ)が拘束を解くことに成功し、スタコラ逃げ出すが、やっぱり捕まる。このシーンでハイター博士は「ロットワイラーのときも1匹だけ逃げ出したヤツがいたんだ。そいつは逃げたお仕置きとして、まんなかの位置になったんだよ。イヒヒ」と述べた。てわけで、彼女はいちばん辛いミドルポジションに置かれると決定した。

かくして、ムカデ人間は完成する。Katsuro(北村昭博)→ リンジーちゃん → ジェニーちゃん(アシュリン・イェニー)の順である。

博士は大感激。感涙にむせぶ。ついにやったぞ、オーイエー!エヴェレストを制覇した登山家のよう。DVDのExtraのDeleted Sceneには喜びのダンスを踊る博士の姿が入っているからそっちも観よう。彼は大きな鏡を持ってきて、満足げに3人にどうなっているのかを見せて喜ぶ。3人はピーピー泣く。

おてんきになると、博士はムカデ人間を庭に連れ出し、ワンコの調教訓練みたいなのを行うんだが、当然ながら彼らはいうことを聞かないのであるが、このシーンでは、最前部のKatsuroがウンコをしてしまう。ひぃ。ウンコはリンジーちゃんの口に直通。スカトロ描写などは一切ないが、悲しみにむせぶアシュリー・C・ウィリアムズの絶望演技で十分である。その深い悲しみにあなたの胸は締めつけられます。

これを見た博士は「よしよしいいぞ!飲み込め!ビッチ!ウンコを食え食え!」と喜びの台詞を述べる。新星を発見した天文マニアのようである。

という調子で、博士のもくろみ通りに順調にいってたんだが、やがて最後尾のジェニーちゃんが病気になってくる。コメンタリでblood poisoningといってたが、傷口からばい菌が入ってどーのこーのという話で、このままだと死んじゃうらしい。彼女はみるみる顔色がわるくなる。

「あー、おまえはもうだめだなー」とかいってるところに、刑事コンビ(アンドレアス・レウポルドピーター・ブランケンシュタイン)がやってくる。彼らは行方不明になったひとたちを探しているんだが、博士は明らかに挙動不審なので、刑事たちは疑い顔となり「地下室を見せてほしいから、礼状を持ってまたくる」といって去る。

怒りのムカデ人間トリオは、やっとこさ、反撃を開始する。博士がいない隙に、わっせわっせと逃げ出して、暗闇で待ち伏せ。博士の足にメスをズボッ!ノドに噛みやいてやった!相手が倒れたすきに、わらわらと逃げる。傷ついた博士は立ち上がることができず、匍匐前進して後を追う!

ラスト。

ムカデ人間トリオは追われて逃げ場を失う。ピンチ!と思ったら、Katsuroがノドをガラスで切って自殺する。彼はもう少し待っていれば助けてもらえたと思うんだが、もう、なんちゅうのかな、とにかくつらくて、せめて人間として正しく死んでいきたいと思ったようであり「おれみたいなムシケラだって、人間なんだぞおおおおお!」的な感動台詞をしゃべって自殺した。

Katsuroのお尻につながるおねーちゃん2名は目をぱちくりさせて、涙を流す。

遅れて刑事が突入してくる。銃声。どたばた。なんだかんだとアクションの末に、刑事コンビは死亡。博士も死亡。

静寂。

生きているのはおねーちゃん2人だけになったが、ここにきて、後部のジェニーちゃんがますます具合が悪くなる。やがて彼女は親友の手を握って悲しく死亡する。

てわけで、最後に残ったのは、ムカデ人間のまんなかパートのリンジーちゃんだけである。彼女は身動きできない。前も後ろも死体が接合されている状態。歩けないし、声も出せない。涙を流す自由しか与えられない彼女はどうなっちゃうんでしょうか。

おしまい。

※ラストシーンは、静かで悲しい雰囲気。気の毒リンジーのムカデ姿が、様々なアングルから静々と映し出される(鏡が効果的に使われている)。映画を観ているわたしたちは、その姿に深い同情を覚える(でも笑えてくる)。やがて前後の死体が白っぽくなってくるもんで、時間が経過したんだなあとわかる。あー、かわいそう。

※ネタバレになるので書かなかったけど、こういう話なので、ふたりの女優さんたちは、ムカデ以降、台詞なしである。声を出せないばかりか、顔の3分の1は隠れているという、女優としてじつにつらいところなんだが、そこをがんばって演技をしたからえらいですね。ぱちぱちぱち。

ムカデ人間2 (2011)に続く。

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