PV4,809

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|フランケンシュタイン|Frankenstein』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

あらすじネタバレ

ヘンリー・フランケンシュタイン(コリン・クライヴ)は若くて才能のある科学者だったが、大学側の方針と衝突。これを不服としてフリーランスになった。人里離れた石造りラボに閉じこもり、忠実子分のせむし男のフリッツ(ドワイト・フライ)を使い、秘密の研究に没頭中。彼の目的は死体に命を与えることである。

フリッツを従えて夜な夜な墓地に出没し、死体を盗んでくる。最後になって脳がだめだと知った彼は、フリッツに「脳を盗んでこい」と命じる。フリッツはヘンリーの元恩師である教授の研究室から脳を盗んできたが、そこには「まともな人間の脳」と「犯罪者の脳」があったんだが、後者を持ってきちゃったのが悲劇の始まりなんだが、ヘンリーはそんなこと知らない。

さて、ぜんぶそろったところで死体の部位をつなぎあわせてボディは完成。あとは電気ビリビリショックで死体に息を吹き込むのである。お日柄もよく、今日は嵐が吹き荒れる悪天候。いよいよ死体蘇生をやってみますか、うっしっし、ついにここまできましたよ、あぁ感動するなあ楽しみだなあと思ったところで、邪魔が入る。

ヘンリーの婚約者エリザベス(メエ・クラーク)、友人ヴィクター(ジョン・ボールズ)、ヘンリーの元恩師ワイルドマン博士(エドワード・ヴァン・スローン)の3名は、ヘンリーを心配してようすを見にきたのである。ヘンリーは「いま忙しい!おまえら、帰れ!」というのだが「ひどい嵐なんだ。せめて家に入れてくれ」といわれてしぶしぶ招き入れる。「いったいなにをやってるんだ?」「おまえはキチガイになったのか?」といわれてカッとし、「おれがキチガイだと?ふっふっふっ。じゃ見せてやるぜ。ついてきな」てな調子で、死体のあるラボに彼らを案内した。

ヘンリーは死体を見せ、研究の意図を明らかにする。じまんげである。元恩師であるワイルドマン博士に対しては「ついにぼくはやったんですよ。ぼくはもうあなたよりも先にいっちゃったんだ。わっはっはー」とコバカにするような調子。3人は度肝を抜かれた顔で話を聞いた。

ヘンリーはついにスイッチオン!ピカピカどかーん!

結局のところ、ヘンリーの意図通りに死体蘇生は成功するのであるが、彼は大喜びするのであるが、やがてまもなく、その結果は喜ばしくないものであったと知らされるハメになる。完成したのは手に負えない怪物(ボリス・カーロフ)だったのであり、おそろしいパワーで暴れ回り、助手フリッツを殺してしまう。

ヘンリーはすっかり意気消沈。こわくなった彼はワイルドマン博士にすべて後処理を任せ、自分は実家に帰っちゃう。親のいうことを聞く息子に早変わりした彼を待つのは結婚式であった。ヘンリーの父親(フレデリック・カー)は大喜び。村人のみなさんに気前よくビールをおごってわっはっは。みんな幸せ。ヘンリーも幸せ。

とやってた頃、ワイルドマン博士はひとりでラボに残り、ひそかに怪物を処理しようとしたが、ガオーと襲われて死亡。怪物は脱走する。村中が浮かれてお祭り騒ぎをやってたところに、怪物が出現。

怪物は優しい少女のマリアちゃん(マリリン・ハリス)を池に放り込んで殺してしまう。このときのようすは「ブッ殺す!」というような調子でなく、彼にとってはお遊びの一環だったみたいである。なにも知らない赤ん坊みたいなものだから、ちからの加減がわからないし、そもそも『死』というものが理解できていないのだろう。

てわけで、かわいそうな少女が死亡したもんで、村のひとたちは怒り狂い、怪物狩りの自警団が組織される。「ぶっころせ!」「オーイエー!」と怒りの声をあげる人々の中には、ちゃっかりヘンリーもいる。彼のせいでこうなったというのに、なんとも無責任な男である。

ラスト。

怪物は風車小屋に追いつめられ、怒りの村人たちに包囲される。わーわー。風車小屋の中にはヘンリーもいる。格闘の末、ヘンリーは風車のてっぺんから宙に放り出される。どっかーんと落ちてきたヘンリーを心配げに見守るみなさんは彼が虫の息で生きてることを確認するや「はやく家に運べ!」と救助し、風車小屋に火を放つ。哀れな怪物は逃げ場を失ってオダブツ。ヘンリーはギリギリ命をとりとめました。

おしまい。

※てわけで、この結末は娯楽映画らしからぬ後味の悪さがありますが「みためが醜悪なモンスターは、いぢめられて死ぬ運命にある」という点を描いたわけで、いやらしい現実味があるともいえますね。

パート2『フランケンシュタインの花嫁 (1935) / Bride of Frankenstein』に続く。

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