!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!
本ページは『映画|TAICHI/太極ヒーロー|Tai Chi Hero』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓
ネタバレ結末
長男の昔話。
彼はチェン師匠のエリート嫡子として産まれながら、カンフー嫌いな子供であった。エジソンかライト兄弟みたいな才能を幼少時から有し、飛行機(本人はHeaven Wingと命名)をつくってみたいと考えていたのだが、父はそんな息子を理解できなかった。それで泣く泣く村を出ていった。という過去があったのでした。
彼が妹の結婚式で戻ってきたのには、ウラがあった。長男は天津で工場を経営していたが資金難に陥り困窮。そこに近づいたのが、わるもんジジン。ジジンは工場復活を見返りに「村に戻りチェン師匠の後釜になれ」と命じた。
長男はカンフー苦手だから師匠になんかなれっこないが、そこは得意な科学技術を用いて、インチキワザを仕込んで村に戻ったのである。
長男は大昔の言い伝え『青銅鐘の予言(Bronze Bell Prophecy)』を村人たちに聞かせた。「部外者を入れたら鐘が鳴る。災いがもたらされる。チェン一族は滅びる」というおとぎ話をしたら、タイミングよく鐘が鳴りだすから人々はだまされたが、これもインチキトリックだった。
こんな手の込んだ詐欺を用いて、ルーチャンと父親を追い出だそうと画策したが、チェン師匠にはすべてお見通しであった。彼はひそかに次男を天津に出張させ、長男の過去を調査させていたのである。
ルーチャンと長男はカンフー対決する。したら、長男の服の下から歯車が落ち、インチキがバレる。長男は弱虫呼ばわりされて村を去るが、チェン師匠は息子がお金に困っていると知り、こっそり家宝を与えた(木の根っこみたいなの。えらく価値があるもんらしい)。やっぱり息子ですから。
てわけでジジンの悪巧みは頓挫したが、彼は諦めない。戻った長男から失敗の報告を聞き「やくたたずめ!」と怒ったが「ルーチャンは、村にくる前、天理教反乱軍にいた」という情報を得るとニヤリと笑う。つまり、国に逆らう反逆者であるという大義名分があれば、堂々と村に攻め入ることができるってわけです。ほんとにしつこいやつだよね。
ジジンのバックには悪英帝国がついている。東インド会社のえらいさんのフレミング(ピーター・ストーメア)の支援を得、チェン村に大砲部隊を連れてやってくる。口では「鉄道を敷くため」といってるが、復讐しか頭にないみたい。
村は大砲攻撃を受けてピンチになるが、これを救ったのは長男だった。彼は父から譲り受けた家宝を売り、そのお金を使って、飛行機をつくった。ぶおーんと飛んできて、上からどんどん爆弾を落とした。彼は反省をしていいことをした。
この加勢のお陰で村は救われたが、チェン師匠と長男は牢屋入り。チェン師匠は捕まる直前、娘ユニアンとルーチャンに「北京にいってマスター・リーに会え」と指示を与えた。
マスター・リーってのは、大昔、チェン師匠が相手をしたカンフー達人であり、いまは皇帝の側近をやってる人物である。だから、そいつに頼んで、皇帝に直訴をし、ジジンの悪業を訴えろという話であった。ユニアンとルーチャンはリーさんに会うことができ、皇帝様とお目通りかなったんだが、ここで注文がくる。
「チェンファミリーの一員であることを証明して見せよ。マスター・リーと闘って、勝ったらいうことを聞いてあげる。もし負けたらおまえがわるもん」
この場面は映画のいちばんの見どころである。ふたりはものすごい武芸を披露する。これを見た皇帝様は「たいしたもんじゃのう。わっはっは」つって大喜び。「きみらはチェン式カンフーっていうの?すごいね?これからはTAI CHIと名乗ったらどうよ」とありがたい命名を頂いた。かくして村は救われた。
長男は父と仲直り。彼も村に戻った。めでたしめでたし。以来、ルーチャンはバカ呼ばわりされなくなった。彼はいつしか奥義を会得し、マスターと呼ばれるようになるんだが、それはまた先の話。
おしまい。
と思ったら、最後に小ネタが一発。
裏切り者のジジンは地位を追われて傷だらけ。いつも負けちゃうばいきんまんみたい。彼を援助していた白人フレミングも失脚したが、イギリスに戻らず、ジジンを連れてへんな隠れ家に逃げ込んだ。彼はへんなカルト組織をつくり、へんな実験をやってるらしいよ。なにかわるいことをするみたいよ。
『Tai Chi Summit』に続く。
おしまい。
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