PV2,121

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|ブラッド・クリーク|Blood Creek』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ばけもんの正体は徐々に明かされるのだが、まとめるとこうである。

第二次世界大戦中、ナチスドイツの極秘オカルト研究プロジェクトのひとつに「ルーンストーンを使ってオカルトの力を手に入れよう」てのがあった。ルーンストーンてのは、古代ヴァイキングが残した宗教的な遺物である。ナチスはそれを手に入れておまじないをすれば最強の力が得られると考えた。ルーンストーンは世界中に散らばっている。ナチスは極秘裏に研究を進め、ルーンストーンの場所がわかると潜入スパイを送り続けた。

1936年。

Town Creekに住むドイツ人移民家族のところにドイツ政府の紹介でリヒャルト・ヴィルト(Richard Wirth)ていう男がきた。善良家族のみなさんはそれがナチス肝いりのスパイだなんて知らないから、ハイヨと引き受けた。ヴィルトは歴史学者と名乗っていたが「もうすぐ世界中のひとたちがドイツ語をしゃべるようになります。そもそもコロンブスなんていんちき。そのずっと前に、ヴァイキングがすでにこの地にきてたんですよ。ところでルーンストーンはどこにありますかな?うふふ」なんていうので、家族のみなさんはゾゾゾとこわくなったが、時すでに遅しであった。

ヴィルトは納屋にルーンストーンを見つけるとさっそくおまじないをし、まずはちから試しという調子で、死んだ鳥を生き返らせた。その日から農家の家族はヴィルトに血液を提供するドレイとなり、そのためにヴィルトは彼らを不死であるようにした。農場の家族は永遠に年を取らず、永遠に奉仕させられる運命。ヴィルトの儀式には大量の血液が必要で、それはまだ始まったばかりなのである。

やがて戦争が始まると、ヴィルトはドイツに帰れなくなった。家族はやむを得ぬ措置としてヴィルトを封印した。バケモノを封じるシンボルてのがあって、それをフェンスに描いておくと彼は外に出られなくなった。さらに家族は、自分たちの安全を確保するために家の扉にも封印シンボルを描いた。さらにヴィルトにエサを与えるために定期的にだれかを拉致しその血液を提供するという行いをやるようになった。こうしておけば、ヴィルトは外に出られず、自分たちの安全も確保される。無実な人を拉致するのはよくないが、被害を最少にするためにはそうするしかなかったのである。

ヴィルトの儀式には大量の人間の血液が必要だが、死んだ人間のやつはだめである。生きた人間から吸血しなくてはならないという鮮度重視のグルメ怪物なのだ。儀式をやるたびにヴィルトは強くなる。ヴィルトの目的は、第三の目を得ることである。これはレベルアップの究極完成形であり、そうなってしまうと完全ムテキング状態となり、封印シンボルは効かなくなり、おそるべきパワーが解放されるそうな。そうなる前にやっつけねば!

ヴィルトには封印シンボル以外にもうひとつ弱点がある。それは「自分の血液あるいは自分の家族の血液は、彼にとって毒物となる」という点である。ヴィルトがドイツから持ち込んだ荷物の中に人骨があった。ヴィルトはこれを儀式に使うために持ってきたのだが、この骨のなかには彼の家族(てか祖先)の血液が含まれている。よってそれを飲ませれば、敵は死ぬかどうかわからないが、弱くなる。

という話を聞かせたのは農家の娘(エマ・ブース)であった。彼女はヴィルトが所有するおまじないの本を盗み読んで、そのような事実を知ったそうである。この家族が人知れず結託し、生かさず殺さずの処置をえんえんとやり続けていたところに、ドミニクアニキが突撃したもんで、ヴィルトが表に出てきちゃったということです。闘うしかない!

アニキと対決するヴィルトの台詞で「おれはおまえをわざと逃がしてやったのだ。おまえはいつか復讐にくる。そうすればおれはあの家族の封印を破るチャンスができる。わはは」てなことをいってたので、ナチスの冷血スパイだけあって悪知恵も働くのである。

今夜は月食。ヴィルトとしては、この日に農場に飛び込んできた兄弟を吸血し、第三の目を手に入れたい。対する兄弟はやられてなるものかとジタバタする。最後はドカドカドッカーンのアクションの末に兄弟の勝ち。やったぜ。ヴィルトが死ぬと呪いが消えて、農場家族のみなさんは急激に老化が進んで死亡した。

わるもんを葬り去った兄弟は愛する家族の元に帰る。ハッピーエンド。ドミニクアニキは辛かった日々を思い出し、大仏顔で感無量(『プリズンブレイク』のときもよくこういう顔をしてました)。弟の方は、ルーンストーンが他の場所に7つあると知ったもんで密かにそれを追う模様。彼はバケモノハンターになったんだが、アニキを誘わないんだが、いざとなったらふたりで協力して闘うのであろう。というsequelの余韻を残して終了。

おしまい。

以下にこのモンスターの特長をまとめておきます。いつかsequelができるかもしれないから覚えておこう。

特長↓

弱点↓

※「sequelは出ないのか!」と文句をいうのはホラーファンだし「sequelは完全劣化でつまらん!」と文句をいうのもホラーファンですよね。

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