PV23,090

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|肉|We Are What We Are』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ネタバレ結末

カニバル一家の地下には、女が監禁されている。時期がくると殺されて食われる運命。彼らの人肉食いは一定の作法に倣っており、『クライモリ (2003)』みたいに食っちまえ食っちまえ路線とはだいぶ違う。人肉を食う日をLamb's Dayと呼んで、人を食うのは儀式のようなもんらしい。つっても、カニバルはカニバルである。

葬儀の後、父親は妻の日記を長女に渡し「これからはおまえの役目だ」とかいう。この家では、年長の女性がよろず一切の責任を任されるのがキメらしい。長女が日記を読む場面では、ご先祖様の明かされ話がある。

長女は責任感が強く、父のいわれた通りにやっているが、次女は人肉食いが嫌で、かといって父を説得するのは無理なので、姉に「いっしょに逃げよう」とよくいっている。末の坊やはまだ子供なので姉たちに甘えてばかりで、「おなかがすいたよう」とかいう。坊やが熱を出して寝込んだときには、隣人の親切オバちゃんの指に食いついたりした。

やがてLamb's Dayがくると、家族は犠牲者をブッ殺し、解体してシチューを食った。長女と次女はいやいやながらというかんじだが、それでも家の掟には逆らえないものらしい。

という次第で、カニバル家族はいつもの調子でやってるんだが、同じ頃、町では異変が起きていた。

度重なる行方不明事件が起きているが、警察は手がかりを得られない。そんな折、老医師が森で骨のかけらを発見した。彼の娘も行方不明者のひとりであり、また、この医師はカニバル家族を知る人物でもある。医師は拾った骨をシェリフに見せ「人骨ではないか。調べてみてはどうか」と提案したんだが、拒否されてしまったので、若い保安官代理のアンちゃんに骨を見せ、いきさつを話した。

これを受けて保安官代理が森にいったら、死体を発見しておののく。嵐がきて、雨がたくさん降って、土砂が流れてしまったから、死体や骨がゾロゾロ出てくるもんで、カニバル一家の悪業は徐々にバレてくる。ここらへんの展開はスローだが、よくいえば、徐々に周辺から包囲されていくサスペンスなつくりともいえる。

保安官代理はカニバル家族の長女に事情を聞きにいった。彼と長女は幼なじみであり、彼は長女に惚れている。彼はこの一家の秘密を知らないから、これをきっかけにデートに誘おうと思ったらしいが、ふたりが野原でいいかんじになったところに、逆上パパが出てきて、保安官代理をブッ殺してしまう。

好きな男を目の前で殺された長女は嘆き哀しむ。しかし、この状況においてなお、彼女は家のルールに縛られている。一方、次女は弟を連れて逃げ出す覚悟を決めたようである。

そうこうやってるあいだに、医師の独自調査は進んでいた。彼は最近死んだカニバル一家の奥さんの遺体を解剖したんだが、その折、彼女がパーキンソン病を患っていたと知ったんだが、もしかして、彼女はクールー病だったのではないか。クールー病は食人習慣を持つ土着民に発生する奇病といわれている。という次第で、あの家族はカニバル一家なのか、と疑うようになり、保安官代理に連絡がとれないと知るや、緊張顔で銃を手に入れ、カニバル家族に突入する決意を固めた。映画の序盤からカニバルパパの指が震えていたけれども、これは死んだママと同じくクールー病を患っているからである。

その頃、カニバルパパは保安官代理の死体を始末したところであった。それはいいが、家の敷地内の土砂が雨で崩れて過去に埋めた犠牲者たちの骨が川に流れていることに気づいて、アワを食う。もう隠し切れない。彼は精神的に追いつめられ、保安官代理の電話に医師からのメールが届いているのを見たらば観念した。人肉シチューにヒ素を入れて、一家心中を試みる。みんな死んじゃうのかな。

と思ったところに、怒りの老医師が乱入。アクションスタート。父親の指が震えているのを見、また、長女が身につけている髪飾りは行方知れずの娘のものであると知り、相手を人肉食いの殺人者であると確信する。おまえがうちの娘を殺して食ったのか。

ドタバタ格闘の末、医師は倒れる。父親は子供たちをイスに座らせ「黙ってめしを食え」という。いよいよ一家心中か。と思ったら、次女が「I love you, dad.」というなり、父にガブリ。長女もガブリ。姉妹はケモノのように父を襲って、食ってしまいましたよ。

うわー。びっくりしたー。

と思ったら、老医師は死にかけでヒーヒーいってまだ生きていた。次女は彼に娘の髪飾りを返してやった。

子供たちは旅に出る。これからはカニバル3兄弟として、幸福に生きていくのだろうという余韻を残して終了。

おしまい。

感想再び

だいたいこんな話だったと思うが、色々とハショッてるので、ぜひ映画を見てださい。

私は上の方で「彼らがうまそうにシチューを食っていたのは単に腹ペコだったせいではないか」と書いたが、それは中途の段階でそのように思った次第で、このエンディングを見ると、やはりこのひとたちは『根っからの人肉食い!』な人たちだったのだなと思った。そのように考えると、冗長と思えた前半のドラマパートは意味があったと後からわかった。

私、思うに、長女や次女が悩み顔でグジグジしていたのは「人肉を食ってしまう私たちはなんて罪深い!」という心境でなく「人肉を欲してしまう私たちはなんて罪深い!」だったんじゃないかな。この違いは大きいでしょう?私はこの映画の最後はすばらしいハッピーエンディングだと思う。

ひとつわからなかった

父親が若い女を殺す場面がある。てか、実際に殺す場面はなかったが、そのような演出があって、後のシーンで沼で死体が発見される。私は死体が出てくるまで地下に監禁されていたのはあの女だと思っていたんだが、違うと後からわかった。死体の女は長女の同級生だったらしいが(保安官代理との会話でそのようにいってた)、父親はなぜあの女を殺したのか、私にはわからない。あれはどうしてなの?単に衝動的にやっちまったということ?

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