!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!
本ページは『映画|2ドアーズ|Beneath the Dark』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓
ネタバレあらすじ
このカップルはこのモーテルに来る前にじつは死んでいたということで、んで、このモーテルは煉獄だったんですな。天国に行くか、地獄に行くかを裁かれる場所みたいな。
ここまではよくあるヤツなんだが、この映画における煉獄の設定が独創的なのです。そこがおもしろいところ。
死者はモーテル経営者の役をやらされて、次の客を迎えるというのがルールで、客もまた死者である。客の方は死んでる自覚がないのであるが。そして、常に発生するパターンがあるのです↓
「モーテル経営者死人と客死人は、過去に接点を持っている。経営者死人から見ると、そこに登場する客というのは、かつて自分の人生において大いに傷つけられたことがある、つまり恨むべき相手である」
これが永遠に繰り返されるの。
罪を犯して誰かを傷つけた者と、傷つけられた者が死後に出会う煉獄モーテル。ひとつのサイクルが終わると、その次には、傷つけた者が傷つけられた者の立場に変わり、経営者の役を演じさせられる。そこに、別の死者がやってくる。という連鎖が永遠に繰り返されているということで。チトややこしいが、このアイデアはおもしろくないですか。
ジョシュ・スチュワート演じる男の場合は『自分が学生時代にレイプした女 = モーテル経営者死人の妻』なのであった。
このからくりを男に教えたのは謎の黒人のオッサン(アフェモ・オミラミ)で、彼は天使みたいなもんだと思われる。んで、ここで死者に与えられる試練というのは、「過去に自分を傷つけた相手に、その罪深さを自覚させること」と訳せばいいのかな。英語の台詞はこうです↓
the black man: If you guide our next guest into the harsh reality of his sin unto you, you'll be given the option to have Adrienne by your side for all eternity or to set her free.
それをやり遂げれば試練にパスしたとみなされて、報奨が与えられる。
といっても、本人が生き返ることは無理で「自分が愛する者の運命を変えられる」という権利をもらえる。
男は試練にパスすることができて、いっしょに死んだはずの恋人を助けることに成功する。恋人女は死から生還する。男はその結果に満足する(たぶん彼は天国行き)。
というオチでした。
私は死後の世界てのがピンとこないので、この種の映画はたいていダメなんですが、このアイデアは独創的でおもしろいとおもいましたよ。
おしまい。
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