!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!
本ページは『映画|地獄』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓
ネタバレ結末
ネチネチ男が運転するクルマに乗ってたら、ヨッパライを轢殺。ネチネチ男はイヒヒと笑う。四郎は深く後悔をして自首しようと思ったら、婚約者が交通事故で死亡。婚約者の母は悲嘆のあまりに狂女となる。さらに田舎の母が危篤&死亡。そのまま養老院にいたら、轢き殺したチンピラのヨメが出てきて恨み言をいわれ、もみあいの挙げ句に彼女は吊り橋から転落死。養老院では毒入りサカナを食った老人たちが集団死。美人婚約者の両親が駅で飛び込み自殺。四郎本人もまもなく死亡。轢き殺したチンピラの復讐母が出てきて、絞殺されたのである。はははははははは。スゲー。
なにがすごいって、映画の中盤にしてすでに、主要キャラが全死亡です。びっくりだよね。キャラたちの壊れっぷりが見事。元詐欺師の貧乏画家/誤診して老人を死なせた医者/メカケ狂いの養老院の園長/そのメカケはイロキチガイ。暗黒ジャパンのフェリーニ映画ってかんじ。
舞台は三途の川に移ります。
そこで四郎を出迎えたのは、あのネチネチ悪魔男であった。思えばコイツと出会ってから人生の転落が始まったのであり、死神みたいなヤツである。「ここはどこだ!」「聞こえるか。あの泣き声が。ほれ、赤児(あかご)が呼んでいるぞ。おまえを呼んでるんだ。ウッハッハ」といわれて、気づくと遠くから赤ちゃんの泣く声がする。死んだ婚約者のおなかのなかにはベイビーがいたのであった。
嵐寛寿郎演じる閻魔大王が待ち受けて、地獄の責め苦を受ける。死んでもらくにならないと知ってウンザリしたらば、サチコって女と再会する。彼女は母が死んだ養老院にいた女性で、婚約者とウリふたつ(三ツ矢歌子が1人二役)っていう運命的な女性であった。
地獄で出会った美女といいムードになりかけたところに、死んだ母が出てくる。「それはあんたの妹だよ」といわれてがびーん。ははははははははは。腹がいたい!さいごは善人だけがめでたく天国に召されて終了。あー、おもしろい。
この映画の美術の黒沢治安は『くろさわちあん』と読むようです。黒沢清が中川信夫監督について語っている映像を見てたら『ちあん』と呼んでいた。クロサワハルヤスなんて書いてあるサイトがあるがアレは間違いなんですかね。
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