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!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|ゴースト・オブ・チャイルド|The Haunting』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ネタバレあらすじ

フランチェスカは少女のオバケを見たことを夫に話すが、信じてもらえない。こまったなと思ったら、怪しいオバサンが家の外にいるから捕まえた。このひとは映画の冒頭で昏睡から目覚めた女性であった。彼女はブランカという。ブランカはこの家にはおそろしい秘密があるような話をし、ミゲル神父に会うことを勧めた。

フランチェスカはミゲルに会い、助けを求めた。ミゲルは死んだ司祭がその家を使っていたことを知っていたが、そこでなにが行われていたかまでは知らなかった。司祭は死ぬ前にすべての証拠書類を捨てたからである。なにか大きな秘密を隠していたと思われる。ミゲルはフランチェスカに協力してくれるようになる。

ミゲルが問題の家にやってきて調査をしたら、いくつかのヒントを発見したのだが、その中には映画フィルムのケースもあった。そこには例のドクロマークのロゴがついていた。彼はこれの意味を知っていた。以下彼が語ったNo-Doの秘密。

『No-Do』はフランコ政権時代に政府が設立したニュース社。ニュース報道映像の製作が主たる目的だが、じつはその裏バージョンが存在したことは、少数の関係者しか知らなかった。世間に公表できないオカルト事件の映像がひそかに撮影され、隠蔽された。映画の中でたびたび出てくるドクロのマークはこの裏No-Doを表すロゴだった。

19世紀の写真家、Samuel Ferrenは『オバケが写るフィルム』てのを発明したんだが、時を経て、1940年代にこの技術を復活させ、写真ばかりでなくフィルムにも応用したのが『No-Do』のカメラマン、セネル・マーティンだった。プロローグの昏睡女性ブランカは、このセネルの妻だった。彼女は常に夫に同行し、撮影のパートナーを務めた。

教会の書庫には、この特殊なフィルムを用いて撮影されたオカルト映像が多数収蔵されている。そんなのはだれも知らない。門外不出の秘密。バレたらオオゴトの大スキャンダルである。

ところで、フランチェスカには『見えないものが見える能力』があり、彼女が娘と信じているのは、じつは10年前に死んだ赤ちゃんの成長した姿をしたオバケなのであった。4人家族じゃなくて3人家族だったということです。ミゲルはすぐにそれを気づき、混乱する夫にはかくかくしかじかと教えてやり、やがて夫もオバケ話を信じてくれるようになった。

というきっかけを経て、この家の過去が暴かれていくのであるが、映画の中ではチョコチョコと小出し気味に明かされていくのであるが、ざっくりまとめるとこうである↓

1940年代。フランコ政権下のスペイン。

当時、この家は孤児たちの学校だった。そこで3人の少女が「聖マリア様を見た!」と証言したもんで「奇跡であるか!」と話題になり、『No-Do』の取材チームもやってきた。少女たちの奇跡話は大きな噂になり、信心深い人たちが押しかけてくるようになった。「奇跡の力で病気を治してくだされ」という話だが、少女たちが癒しをやったら、病気が治るどころか、具合が悪くなるという事態が起きた。

これは神の奇跡などではなく悪霊ではないかということで、教会のえらいひとが呼ばれた。スペインには立派な神学校があって、奇跡に関する研究が熱心に行われており、そこからプラダ司祭がやってきて事態収拾を図った。

司祭はセネルに命じて、オバケの写る特殊フィルムで撮影させた。したら、やっぱりオバケが現れた。奇跡話が実は悪霊だったなんてシャレにならないので、司祭は関係者全員をブッ殺して隠蔽工作をした(あるいは悪霊がやらせたのかもしれないが、とにかく全員を殺した)。3名の少女たちもセネル・マーティンも殺されたんだが、その妻ブランカだけは生き残って救出された。が、彼女はずっと昏睡。それが現在になったら目が覚めたというわけです。

これが真相であるが、プラダ司祭はこの事件を完全に封印したので、ミゲルも他の教会関係者も知らなかった。司祭は定期的にこの家を訪れては、ひそかに悪霊退治(ていうのかな)をやってたらしい。それをやってるうちに死んじゃったらしい。彼が死んだいまとなっては詳しいことはわからないが、たぶんそういうことであろう。てことは、悪霊はまだこの家に残存しているのである。

以上がこの家にまつわる秘密の全貌である。真相がダダーと明かされると、ミゲル神父は「あとはわたしにまかせなさい」と述べ、ひとりで悪霊と闘って死亡。フランチェスカたちは助けてもらえました。彼らは新しい家に引っ越した。

一件落着。

ということだが、重要なサブストーリーとして、ミゲル神父もまた、ひとにいえない暗い秘密があったという点も明かされた。彼はかつて同僚神父とともに、奇跡の癒しを行ったとされる娼婦を自殺に追い込んだことがあるのであった。

「奇跡を行う娼婦」というのが話題になり、これの鑑定を行ったミゲルと同僚神父は、相手が娼婦だから、というので、つまり、娼婦が奇跡を起こすなんてのは教会としては具合が悪い話であるから、むりやりインチキにしようとして厳しく尋問し、その結果、女は自殺したのである。娼婦が死んだのち、1週間のあいだ、彼女の聖痕からは血が流れ続けたそうな。

これもまた、マリア様を見た少女たちのケースと同様に、真相は隠蔽され、カバーストーリーが発表され、裏No-Doファイルがこっそり書庫にしまわれた。

という暗い過去を持つミゲルは深く後悔し、同僚神父に間違いを認めさせようとしたが、ケンカに終わるばかりであった。彼は反対する同僚を無視し、フランチェスカを救い、自分は殉職をすることで償いをしたのであった。ミゲルといっしょに娼婦を死に追いやった同僚神父はひとりで教会にいて、ミゲル死亡のニュースを聞き、憂鬱な顔をした。彼はわるもんらしく生き残ったが、どうせそのうちバチがあたるんだろう(たぶん)。

ラスト。

そして最後に、No-Do製作による『奇跡の少女3人組』を伝える報道映像が出る。こちらは一般公開用につくられた嘘八百バージョン。少女たちのかわいい映像が出て、ナレーションがその内容を説明します。

「マドリッドの小さな村に『マリア様を見た!』と主張する3人の少女が現れました。信心深い村人たちは、この言葉を信じて感動しました。彼らのうちのだれひとりとして、子供たちのいたずらに気づく者はありませんでした。そこにやってきたのがプラダ司祭。彼にとってはすべてお見通しです。子供たちのかわいい嘘はばれてしまいました。シスターたちに叱られたのはいうまでもありません。このかわいい子供たちもやがていつか大人になります。彼らが大きくなったら、このすばらしい想像力をもっとよいことに使ってくれることを願ってやみません。サヨナラ〜」

おしまい。

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