!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!
本ページは『映画|コールド・バレット 凍てついた七月|Cold in July』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓
ネタバレ結末
深夜。
リチャード(マイケル・C・ホール)は侵入者を誤って射殺。死んだ男の身元はフレディ・ラッセルという名の手配中の犯罪者だった。警官(ニック・ダミチ)が彼にそのように告げた。
後日。
リチャードは墓地に行き、自分が殺した男の父親であるベン・ラッセル(サム・シェパード)と出会う。その日以来、リチャードとその家族はベンの復讐ターゲットにされ、ヒーヒーいわされるが、意外にも、事件はあっさり解決する。
行方をくらました復讐パパは、メキシコ国境を超えようとしたところで身柄を拘束された。という警察の報告を聞いたリチャードは安心したが、警察署にいったら、偶然にフレディ・ラッセル(射殺された男)の手配写真を見たらば、それは自分が殺した相手とは別人だったので、驚く。
彼は警官に疑問を述べたが、相手にしてもらえない。「逃亡中だから変装をしてたのですよ。あれはフレディ・ラッセルに間違いない」だそうな。
その夜。
リチャードは警官たちが密かに復讐パパのベンを殺そうとしている場面を目撃する。彼はベンを助け、山小屋にかくまう。そして、自分の疑問を彼に告白する。
「ぼくはあなたの息子さんを殺してないんですよ。あれは別人だったんですよ。警察はあなたを殺そうとするし、なにかよからぬことが起きているにちがいない」
リチャードとベンは真偽を確かめるため、死んだ男の墓を掘り起こす。すると、死体はやはり別人であり、手の指がぜんぶチョン切られていた。つまりこの死体を埋葬した者は(警察は)、死体の身元を特定されたくないのである。
ベンの息子のフレディはどこにいるんだ。リチャードは誰を殺したんだ。という疑問がわくが、このコンビだけで謎を解くのは難儀である。警察に相談できないんだから。警察もグルなんだから。
ベンは助けを呼んだ。呼ばれてやってきたのは、彼の友達の私立探偵のジム(ドン・ジョンソン)である。彼が探偵仕事をやって、調べてきた話はこうである↓
本物フレディ・ラッセルはギャング組織のディクシーマフィアの犯罪に関与したとして、連邦警察に逮捕された。彼は法廷で証言するのと引き換えに、証人保護プログラムの対象になった。つまり別のIDをもらえて、自由の身になった。警察にしてみれば、フレディの死を偽装できれば、ギャングに対して有利である。そんなところに射殺事件が起きたもんで、替え玉に利用したのであった。ところが、そこに、フレディの父親が息子死亡と信じてノコノコやってきたもんで、こいつは邪魔だ、つって殺そうとした。
というわけなのだった。
んじゃ、その、本物フレディはいまどこでなにをやってるんだ。という話になるが、それも探偵ジムがひょいと調べてきた。彼はいま『フランク・ミラー』なる名前を名乗って、のらくらと暮らしているそうな。住所もわかった。
『ベンが実の息子と再会する』というのが、トリオの一番の目的である。これで、やっとこさ、親子が再会できて、めでたしめでたしではないか。と思ったら、またまたヒデー事実が判明する。
このフレディなる男(ワイアット・ラッセル)は、ビデオ店を経営しつつ、裏に回るとスナッフビデオを制作する殺人者だった。彼は仲間といっしょに若い娘を拉致監禁し、バットでぶん殴ってブッ殺す。そのようすをビデオ撮影する。そんなことをしょっちゅうやっている。
ベンは自分の息子が変態殺人者だったという事実に打ちのめされる。彼は自らの手で息子を殺すことに決める。リチャードと探偵ジムといっしょに悪人を追跡。廃墟に乗り込んで攻撃開始。
ドタバタアクションの末に、ミッション完了。フレディとその仲間はぜんぶ死亡。トリオは生還。
普通パパのリチャードさんは仲間たちに別れを告げ、普通パパの生活に戻っていきました。
おしまい。
※このネタバレを書くために映画を2度見したけれど、ニック・ダミチ演じる警官がフェードアウトしているのは、やっぱり不自然に思えるなあ。
余談ですが
チト細かい話だが、リチャードさんが手配写真を見て「別人じゃないの?」と驚く場面、警察署の場面において、どっかから護送されてきたような男がチラと映る。「こいつが父親なの?親子共々が別人なの?」と思う人がいるのではないか(私だけ?)。ジム・ミックル監督はよくこんなネタを仕込んで、観客を惑わす。まったくまぎらわしい!
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