短編ホラー映画|ピッグスキン|Pigskin

どっかの高校。

じつに普通っぽい高校。

美人でもなくブスでもない、これといって個性の見当たらぬチアリーダー娘のローリーさんは、極度の肉体コンプレックスの持ち主である。

めしを食わずにゲーゲー吐くのが日課で、少しでもウェストを細く見せんがため、人知れずお腹にバンデージをぐるぐる巻きにしています。キツキツコルセット状態。じつに辛そう。

育ち盛りなんだから、たまにはカッパ巻きでもお腹いっぱい食べてくださいよ。といいたくなるが、なにしろ思春期娘のやることだから徹底しています。自分の肉体が欠陥だらけであると思い込んでしまうと、気になって気になってしまう。

そんな娘がカッコイイアンちゃんにデートを誘われる。当然のようにキスからペッティングとなるわけだが、お腹のバンデージを知られちゃまずいんで焦るんですね。かわいいですね。

ところが、そこからズダーンとホラーな展開に突き進んでいくんですヨ。びっくりしたー。『It Follows』みたいなヤツが出てくるんです。最後は盛大にゴアフェスト。

あれはなんですかね。彼女のコンプレックスが生み出した内的知覚鋭敏怪物（思春期娘限定）というところでしょうか。じつにきもちわるいよ。おもしろいよ。

トレイラー動画

Pigskin (2015) trailer

Pigskin - Official Trailer from Jake Hammond on Vimeo.

感想

これは14分程度の短編映画で、今週末にScreamfestでワールドプレミアです。スクリーナーを見せて頂きました。ありがとう。おもしろいもん見たー。

音楽やシネマトグラフィがきちっとしていて、ぜんぜん安っぽくないですね。インディーズ映画のレベルは上がっているなあと実感する出来映えです。

ホラー映画に出てくるチアリーダー娘といえば、高校生のくせにスーパーモデルのような外観で、他人を見下すように睥睨する目つきのネーチャン！一発やらせろ！といいたくなるのが多いけれども、この映画のローリーさんは全然違います。なにしろ肉体コンプレッックスの固まりなので、いつもオドオドしている。悩める少女。といった趣のキャラです。

私は男ですから、思春期娘のむずかしい心理なんてわかりませんが、やっぱりこういうのってあるのかなーって思った。気になって仕方がなくて、四六時中そのことばかり考えて気が滅入ってしまう。なにもあんな怪物を見るほど過激にダイエットしなくてもいいのに！と呆れてしまうけれど、人生というのは阿呆なことをやり続けることに妙な味があったりするので、加減がむずかしいですね。その先に見えるものを知りたいから突き進んでしまうってことあるじゃん？

Thank you for sending me the screener. I enjoyed so much. Pretty solid concept/pacing/gory effect. Looking forward to seeing what they do feature-length in the future.

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