映画|デッド・サート|Dead Cert

マフィアのボス（クレイグ・フェアブラス）はナイトクラブを経営し、景気よくやってたらば、ルーマニアのビジネスマン（ビリー・マーレイ）と名乗る不気味なオッサンが現れ、ガガーと乗り込んできて「わたくし、このお店をたいへん気に入ったので、売ってくれませんか？」と破格の値段を提示するのであるが、ボスは譲らない。「あー、それはだめです」と断ったが、それでも相手は頑固で、どうしても手に入れたい理由があるらしい。

「あっそ。んじゃ、いっちょうゲンコツ勝負でいきますか。おたくでやってる闇ボクシングに、うちの若いもんを出場させます。あなたはあなたのチャンピオンを出すがよろしい。んで、うちのが買ったらお店をもらいます」

などと挑発するような提案をしてきやがるもんで、「おー、やってやらー」つってその通りにしたら、相手はヴァンパイアなのでガガーと首に噛みついてボスの子分を殺しちゃう。ルーマニアのビジネスマン、じつはヴァンパイアの親玉男は「わっはっはー」とクラブに手に入れてマフィアどもを追い出す。んで、途中からヴァンパイアの弱点を知るオッサンてのが出てきて、ボスはこの男の知恵を借りて、にくったらしいヴァンパイアどもをやっつけにいきます。

という調子の「いかにもですなあ」と感じられる通りの、UK版Vシネマといった雰囲気の、低予算ヴァンパイア映画。

トレイラー動画

感想

これはとても感想文を書きにくい映画だなあと思って、1日じゅういらいらとしてしまった。imdbのユーザーレビューを見てたら、簡潔かつ的確なラインがあったので引用させてもらいます。

weired ...!!!...acting ....OK !!..story ..hmm kind of OK !!...flaws great !!!!..waste of time ..oh yeah !!

Dead Cert User Reviewより引用。

いやー、ほんとこういうかんじなのですね。俳優さんの演技は悪くないし、物語はよくあるB級映画だと思えば許せるレベルで、そう高望みをしなければポップコーン映画的にオッケーだろうといえるはずなんだが、なぜか、ものすごくつまらない。つまらない理由を考えることに時間を費やすなんていうつまらない人生をやりたくないんだが、理由なく文句をつけるのもアレなので少し考えてみた。

「応援したくなるキャラがいない」という点があるかなと。クレイグ・フェアブラス演じるボスは、単に自分のメンツを傷つけられて仕返ししたがっているように見えた。そうなってしまうと、ギャングもヴァンパイアもこっちからすれば似たようなもんなので、クズ同士がケンカし合ってるのを観てもつまらないのです。

ダニー・ダイアがクレジットされているけど、彼は最後にチョロッとカメオ出演するだけだった。さっきうだうだとチャットをしていたら、そいつはこの映画のスクリーニングにいったというので感想を聞いたら「ダニー・ダイアのカメオがいちばんの盛り上がりであった。ここだけ観客は目を覚ました」なんていうから妙に納得してしまった。

クレイグ・フェアブラスは2010年以降、新作ラッシュで、やたらめったらたくさんのB級アクション映画に出てますが、ひとつ前にアプした『ラン・オブ・ザ・デッド (2010)』もそのひとつなんだが、観るならそっちのほうがオススメです。

ところで、ヴァンパイアの親玉を演じたビリー・マーレイはジェイミー・マレーのパパです。

• 
• 
• 
• 
• 
• 
• Tweet